疾患概要
口内炎とは、口内粘膜に生じる炎症の総称のことです。鋭い痛みや不快感があり、食事や会話に影響を及ぼすこともあります。
口内炎は体の不調のサインでもあり、栄養バランスやライフスタイルの見直しが口内炎を作らない・悪化させないポイントとなります。

症状
痛みや腫れ、ただれや出血と症状は様々です。最も多いのがアフタ性口内炎です。白黄色の膜で覆われた小さな潰瘍(かいよう)ができ、食べ物がしみることがあります。通常1~2週間ほどで治りますが、繰り返しできる場合もあります。
重度になると白い膜が覆ったり盛り上がったり、あるいはえぐれた穴や水ぶくれができることがあります。食事や会話ができないくらいの痛みが伴い、出血が見られるときは重度な口内炎と言えます。

発生部位
ほほの裏の粘膜、唇の裏の粘膜、舌など、口腔内のあらゆる箇所にできます。また、発生場所によって名前が異なり、たとえば歯ぐきの場合、「歯肉炎」舌の場合は「舌炎(ぜつえん)」となります。

原因
唇や頬を噛む・歯科矯正器具が当たるなどの物理的刺激、栄養バランスの乱れ、ストレスや睡眠不足、口内の乾燥、細菌やウイルス、薬や病気の影響などが原因となります。

口内炎ができたときは
口内炎ができてしまったときはビタミンB群を摂取することで代謝や粘膜の再生力を後押しします。食事で摂りにくい場合はサプリメントなども効果的です。
綿棒ステロイドの塗り薬もあり、医療用と市販があります。病変部の唾液を綿棒でふき取った後、綿棒などで塗ります。また、貼り薬は、口内炎を保護して接触痛を緩和するのに有効です。

対策
口腔内を清潔に保つことで予防できます。口内炎になったときも、可能な限り歯磨きなどの口内洗浄をすることで治りが早くなります。
高齢者は、口腔内の清掃不足、口内の乾燥が原因で口内炎が発生しやすくなります。マウスウォッシュを積極的に使う、水分を多めに摂取する、ガムを噛むなどで予防しましょう。
風邪や抗生物質を服用中の方は体内でビタミンB群不足になりますので、ビタミンB群を積極的に摂取することで口内炎の対策ができます。
その他にも、飲酒や喫煙・刺激物などを避けるといったライフスタイルの見直しが予防に繋がります。

生活アドバイス
普段から規則正しい生活を心がけ、口内炎の痛みが強い場合や2週間以上たっても改善しない場合は早めに医療機関を受診しましょう。