感染性胃腸炎について
ウイルスや細菌などの病原体に感染することにより嘔吐、下痢腹痛、発熱などの消化器症状を引き起こす秋から冬にかけて流行がみられる感染症です。
原因
ウイルス性と細菌性の2種類に分けられそのほとんどがウイルス感染によるものです。人から人への接触感染、飛沫・空気感染、汚染された食品を食すなどにより引き起こされます。
感染経路
感染者の嘔吐物や唾液、感染者の飛沫・エアゾル感染した人が調理したものや汚染された二枚貝を食すなどにより、引き起こされます。
症状
嘔吐、下痢、発熱、腹痛、嘔吐に伴う胸やけ、心窩部痛
予防
ロタウイルスには予防接種ワクチンがあります。食事・調理前、トイレの後のしっかりとした手洗い適切な換気と加湿、加熱が不十分な食品を避けましょう。
感染してしまったら
適切な消毒、汚物処理、脱水対策を中心とした対症療法を行います。
①適切な消毒
アルコール消毒はノロウイルスには効果がないため次亜塩素酸ナトリウムで消毒が必要となります。塩素系漂白剤で消毒液を作ることができます。500mlの水に、ペットボトルのキャップ半分程度の漂白剤を混ぜ合わせることで0.02%濃度の漂白液ができます。消毒液を多くの人が触れる場所の消毒に使用します。
②汚物処理
手袋をはめて嘔吐物や便の処理をおこなう大きな汚れは流水で流してから洗濯機ですぐ洗う汚染物の消毒液は500mlの水に漂白液をキャップ2杯を混ぜ合わせることで作ることができます
③脱水症状
経口補水液などを用いて水分摂取する吐いている最中は飲み食いを控える症状が少し落ち着いたら水分を少量ずつ、こまめに摂取する特にお子供様や高齢者は脱水しやすいので注意が必要です。状態が悪くなる前に医療機関を受診しましょう。
そのほかの注意点
下痢止めなどは使用を控えましょう。高齢者は嘔吐物による誤嚥や窒息に注意しましょう。
医療機関受診のタイミング
乳児や高齢者の方、1日以上飲み物を摂取出来ない場合、異常な痛みがある、嘔吐物が緑黄色をしている便に血液が混じっている、右下腹部に痛みがある場合など、重篤化・他の疾患が疑われるため医療機関への受診を検討しましょう。
登園・登校のタイミング
嘔吐症状・便の性状が改善、全身状態が回復したら登園・登校可能となります。