アデノウイルスとは、呼吸器、目、腸、泌尿器などに感染症を起こすウイルスです。多くの型があるため、免疫がつきにくく、何度も感染する可能性があります。
鼻炎、咽頭炎、扁桃炎などを起こす呼吸器感染症、扁桃腺のはれ、のどの痛みに加え、結膜炎が伴うこともある咽頭結膜熱、眼の充血、目やになどが起こり、非常に強い伝染力を持つ流行性結膜炎、乳幼児期に多く、下痢、嘔吐、嘔き気、微熱、腹痛などを起こす胃腸炎、排尿時に痛みがあり、真っ赤な血尿が出る出血性膀胱炎など、さまざまな症状が現れます。
中でも咽頭結膜炎は多く見られます。子供の間でプールを介して流行することが多かった事から「プール熱」とも言われ、アデノウイルス感染症の3大症状である『高い発熱』、『咽頭痛』、『結膜炎』がすべて起こります。現在では、塩素濃度管理の徹底などによって、プールでの感染は稀と考えられています。
非常に感染力の強いウイルスで、くしゃみなどによる飛沫感染や、便の中に存在するウイルスが口から入ることによる糞口感染などがあります。
感染してから約5日から1週間程の潜伏期間を置き、発症します。1日の間に39~40度の高熱と、37~38度前後の微熱の間を、上がったり下がったりが5日ほど続き、扁桃腺が腫れ、のどの痛みを伴います。その間、頭痛、腹痛、下痢を伴い、リンパ節が腫れることがあります。
うがい、手洗いなどの基本的な対処が強力な予防になり、ある程度感染を防ぐことが出来ます。手洗い後、アルコール消毒などを行うことで、さらなる効果が期待できます。
感染力が非常に強いので、感染者との接触をなるべく避け、タオルの共有なども避けるようにしましょう。
次のような症状にお悩みの方はご相談ください。
症状に関する関連用語も記載しております。
(クリックで内容が表示されます)
症状として、
高い熱が急に出た、熱が何日も下がらない、目が赤くなって痛がっている、のどが赤く腫れている、せきがひどくなっている、涙が止まらない、目やにがたくさん出る、のどが痛くて食べられない、体がだるそうにしている、ぐったりして元気がない、鼻水が止まらない、下痢をしている、嘔吐をくり返している、目をかゆがっている、熱が下がっても咳が続いている、食欲がまったくない、声がかれている、発熱が続いているのに元気がない、体が熱くて眠れない、全身がだるそう、
が出るなどがあります。
症状に関する関連用語として、
アデノウイルス感染症、咽頭結膜熱、プール熱、流行性角結膜炎、急性咽頭炎、アデノウイルス胃腸炎、小児感染症、飛沫感染、接触感染、ウイルス性結膜炎、対症療法、解熱剤使用、目薬治療、安静療法、水分補給、点滴治療、登園停止、感染拡大防止、手洗い徹底、タオルの共有禁止
等があります。